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青空朗読
インターネット上の図書館「青空文庫」の作品を朗読する「青空朗読」は、プロのアナウンサーによる社会貢献活動としてスタートし、最近は、朗読を学ぶ一般の方々からも作品を提供していただいています。2016年5月に一般社団法人となりました。
Episodes
青空朗読【青空朗読】蒼穹 著者:梶井 基次郎 読み手:吉江 美也子 時間:9分43秒
蒼穹 著者:梶井 基次郎 読み手:吉江 美也子 時間:9分43秒 ある晩春の午後、私は村の街道に沿った土堤の上で日を浴びていた。空にはながらく動かないでいる巨きな雲があった。その雲はその地球に面した側に藤紫色をした陰翳を持っていた。そしてその尨大な容積やその藤紫色をした陰翳はなにかしら茫漠とした悲哀をその雲に感じさせた…
青空朗読【青空朗読】恋 著者:渡辺 温 読み手:成 文佳 時間:14分12秒
恋 著者:渡辺 温 読み手:成 文佳 時間:14分12秒 そこの海岸のホテルでの話です。 彼女は女優でした。少しばかり年齢をとりすぎてしまいましたが、それでもいろいろな意味で最も評判のよい女優でした。 劇場が夏休みなので、泳ぎにたった一人で海岸へ来ていたのです。…
青空朗読【青空朗読】おおかみと きつね 著者:グリム兄弟/矢崎 源九郎 訳 読み手:西村 文江 時間:9分17秒
おおかみと きつね 著者:グリム兄弟/矢崎 源九郎 訳 読み手:西村 文江 時間:9分17秒 むかし むかし、おおかみが、きつねを、じぶんのうちにおいていました。 きつねは、動物のなかでも、たいへんよわい…
青空朗読【青空朗読】MENSURA ZOILI 著者:芥川 龍之介 読み手:水野 久美子 時間:16分45秒
MENSURA ZOILI 著者:芥川 龍之介 読み手:水野 久美子 時間:16分45秒 僕は、船のサルーンのまん中に、テーブルをへだてて、妙な男と向いあっている。――…
青空朗読【青空朗読】大江山 著者:楠山 正雄 読み手:入江 安希子 時間:19分17秒
大江山 著者:楠山 正雄 読み手:入江 安希子 時間:19分17秒 一 むかし源頼光という大将がありました。その家来に渡辺綱、卜部季武、碓井貞光、坂田公時という四人の強い武士がいました。これが名高い、「頼光の四天王」でございます。…
青空朗読【青空朗読】麺くひ 著者:桂 三木助 読み手:野村 洋二 時間:3分52秒
麺くひ 著者:桂 三木助 読み手:野村 洋二 時間:3分52秒 私の母が蕎麦好きだった故 ? 私も大変蕎麦好きです。が、その割に量は頂けません。「もりそば」を二つ並木のやぶのような軽く盛ってある家ので、せい/…
青空朗読【青空朗読】王さまの感心された話 著者:小川 未明 読み手:池戸 美香 時間:12分58秒
王さまの感心された話 著者:小川 未明 読み手:池戸 美香 時間:12分58秒 この世界が造られましたときに、三人の美しい天使がありました。いちばん上の姉さんは、やさしい、さびしい口数の少ない方で、そのつぎの妹は、まことに麗しい、目の大きいぱっちりとした方で、末の弟は快活な正直な少年でありました。…
青空朗読【青空朗読】メリイクリスマス 著者:太宰 治 読み手:成 文佳 時間:27分42秒
メリイクリスマス 著者:太宰 治 読み手:成 文佳 時間:27分42秒 東京は、哀しい活気を呈していた、とさいしょの書き出しの一行に書きしるすというような事になるのではあるまいか、と思って東京に舞い戻って来たのに、私の眼には、何の事も無い相変らずの「東京生活」のごとくに映った。…
青空朗読【青空朗読】王さまと靴屋 著者:新美 南吉 読み手:網野 嘉代子 時間:4分42秒
王さまと靴屋 著者:新美 南吉 読み手:網野 嘉代子 時間:4分42秒 ある日、王さまはこじきのようなようすをして、ひとりで町へやってゆきました。 町には小さな靴屋がいっけんあって、おじいさんがせっせと靴をつくっておりました。 王さまは靴屋の店にはいって、 「これこれ、じいや、そのほうはなんという名まえか。」…
青空朗読【青空朗読】珍しい酒もり 著者:小川 未明 読み手:菅野 秀之 時間:18分29秒
珍しい酒もり 著者:小川 未明 読み手:菅野 秀之 時間:18分29秒 北の国の王さまは、なにか目をたのしませ、心を喜ばせるような、おもしろいことはないものかと思っていられました。毎日、毎日、同じような、単調な景色を見ることに怠屈されたのであります。…

青空朗読【青空朗読】めくらぶどうと虹 著者:宮沢 賢治 読み手:齋藤 こまり 時間:9分51秒
めくらぶどうと虹 著者:宮沢 賢治 読み手:齋藤 こまり 時間:9分51秒 城あとのおおばこの実は結び、赤つめ草の花は枯れて焦茶色になり、畑の粟は刈られました。 「刈られたぞ」と言いながら一ぺんちょっと顔を出した野鼠がまた急いで穴へひっこみました。 崖やほりには、まばゆい銀のすすきの穂が、いちめん風に波立っています。…
青空朗読【青空朗読】狼森と笊森、盗森 著者:宮沢 賢治 読み手:駒形 ゆう 時間:24分17秒
狼森と笊森、盗森 著者:宮沢 賢治 読み手:駒形 ゆう 時間:24分17秒 小岩井農場の北に、黒い松の森が四つあります。いちばん南が狼森で、その次が笊森、次は黒坂森、北のはずれは盗森です。…
青空朗読【青空朗読】眼鏡 著者:織田 作之助 読み手:堀口 直子 時間:5分59秒
眼鏡 著者:織田 作之助 読み手:堀口 直子 時間:5分59秒 三年生になった途端に、道子は近視になった。 「明日から、眼鏡を掛けなさい。うっちゃって置くと、だんだんきつくなりますよ」 体格検査の時間にそう言われた時、道子はぽうっと赧くなった。なんだか胸がどきどきして、急になよなよと友達の肩に寄りかかって、…

青空朗読【青空朗読】名人伝 著者:中島 敦 読み手:江刺 祐一 時間:24分39秒
名人伝 著者:中島 敦 読み手:江刺 祐一 時間:24分39秒 趙の邯鄲の都に住む紀昌という男が、天下第一の弓の名人になろうと志を立てた。己の師と頼むべき人物を物色するに、当今弓矢をとっては、名手・飛衛に及ぶ者があろうとは思われぬ。百歩を隔てて柳葉を射るに百発百中するという達人だそうである。紀昌は遥々飛衛をたずねてその…
青空朗読【青空朗読】眠い町 著者:小川 未明 読み手:緒方 朋恵 時間:14分23秒
眠い町 著者:小川 未明 読み手:緒方 朋恵 時間:14分23秒 この少年は、名を知られなかった。私は仮にケーと名づけておきます。 ケーがこの世界を旅行したことがありました。ある日、彼は不思議な町にきました。この町は「眠い町」という名がついておりました。見ると、なんとなく活…
青空朗読【青空朗読】ペンとインキつぼ 著者:ハンス・クリスチャン・アンデルセン/矢崎 源九郎 訳 読み手:Peg 時間:9分40秒
ペンとインキつぼ 著者:ハンス・クリスチャン・アンデルセン/矢崎 源九郎 訳 読み手:Peg 時間:9分40秒 ある、詩人の部屋の中でのお話です。だれかが、詩人の机の上にあるインキつぼを見て、こう言いました。 「こんなインキつぼの中から、ありとあらゆるものが生れてくるんだから、まったくもってふしぎだなあ!…

青空朗読【青空朗読】ペンとインキ 著者:夢野 久作 読み手:イトー ゲンヤ 時間:1分
ペンとインキ 著者:夢野 久作 読み手:イトー ゲンヤ 時間:1分 ペン先がインキにこう言いました。 「お前位イヤなものはない。私がいくら金の衣服を着ていても、お前はすぐに錆さして役に立たなくしてしまう。私はお前みたいなもの大嫌いさ」 インキはこう答えました。…
青空朗読【青空朗読】ヘンゼルとグレーテル 著者:グリム兄弟/楠山 正雄 訳 読み手:古澤 里沙 時間:36分13秒
ヘンゼルとグレーテル 著者:グリム兄弟/楠山 正雄 訳 読み手:古澤 里沙 時間:36分13秒 一…
青空朗読【青空朗読】鼠小僧次郎吉 著者:芥川 龍之介 読み手:水野 久美子 時間:48分59秒
鼠小僧次郎吉 著者:芥川 龍之介 読み手:水野 久美子 時間:48分59秒 一 或初秋の日暮であつた。 汐留の船宿、伊豆屋の表二階には、遊び人らしい二人の男が、さつきから差し向ひで、頻に献酬を重ねてゐた。…

青空朗読【青空朗読】ペンギン鳥の歌 著者:原 民喜 読み手:堀口 直子 時間:3分23秒
ペンギン鳥の歌 著者:原 民喜 読み手:堀口 直子 時間:3分23秒 森は雪におおわれて真白になりました。高い大きな枯木の上で、カラスが拡声器をすえて、今しきりに、こんなことを喋っています。 ああああ ただ今 試験中です ああああ ただ今 試験中です ああああ ただ今 試験中です いつまで待っていても、ああああ…

青空朗読【青空朗読】ねことおしるこ 著者:小川 未明 読み手:池戸 美香 時間:5分36秒
ねことおしるこ 著者:小川 未明 読み手:池戸 美香 時間:5分36秒 「お姉ちゃん、お姉ちゃん、たいへん。」と、まくらをならべている正ちゃんが、夜中にお姉さんを起こしました。よく眠入っていたお姉さんは、何事かと思って、おどろいて目をさまして、 「どうしたの、正ちゃん。」と、いまにも立ち上がろうとなさいました。…

青空朗読【青空朗読】ねこ 著者:小川 未明 読み手:野口 良子 時間:8分36秒
ねこ 著者:小川 未明 読み手:野口 良子 時間:8分36秒 黒ねこは、家の人たちが、遠方へ引っ越していくときに、捨てていってしまったので、その日から寝るところもなければ、また、朝晩食べ物をもらうこともできませんでした。しかたなく、昼間はあちらのごみ箱をあさり、こちらのお勝手口をのぞき、夜になると、知らぬ家のひさしの下…

青空朗読【青空朗読】平凡な女 著者:林 芙美子 読み手:海老 実穂 時間:7分48秒
平凡な女 著者:林 芙美子 読み手:海老 実穂 時間:7分48秒 奥様同士が子供を連れての立話に、 「まア! お久しうございます。皆様おかわりもなくていらっしゃいますか、一番お末の方、もう、こんなにおなりでございますの?」 「ええもう八ツになりまして、一年生でございますのよ」…

青空朗読【青空朗読】手袋を買いに 著者:新美 南吉 読み手:横山 明日香 時間:16分50秒
手袋を買いに 著者:新美 南吉 読み手:横山 明日香 時間:16分50秒 寒い冬が北方から、狐の親子の棲んでいる森へもやって来ました。 或朝洞穴から子供の狐が出ようとしましたが、 「あっ」と叫んで眼を抑えながら母さん狐のところへころげて来ました。 「母ちゃん、眼に何か刺さった、ぬいて頂戴早く早く」と言いました・・・…
青空朗読【青空朗読】蝉 著者:中原 中也 読み手:室 由美子 時間:2分48秒
蝉 著者:中原 中也 読み手:室 由美子 時間:2分48秒 蝉が鳴いてゐる、蝉が鳴いてゐる 蝉が鳴いてゐるほかになんにもない! うつらうつらと僕はする ……風もある…… 松林を透いて空が見える うつらうつらと僕はする。 『いいや、さうぢやない、さうぢやない!』と彼が云ふ 『ちがつてゐるよ』と僕がいふ・・・…
青空朗読【青空朗読】鉄の処女 著者:大倉 燁子 読み手:谷岡 理香 時間:1時間21分47秒
鉄の処女 著者:大倉 燁子 読み手:谷岡 理香 時間:1時間21分47秒 1 寒い日の午後だった。 私は河風に吹かれながら吾妻橋を渡って、雷門の方へ向って急ぎ足に歩いていた。と、突然後からコートの背中を突つくものがあるので、吃驚して振り返って…
青空朗読【青空朗読】セトナ皇子(仮題) 著者:中島 敦 読み手:水野 久美子 時間:8分39秒
セトナ皇子(仮題) 著者:中島 敦 読み手:水野 久美子 時間:8分39秒 メムフィスなるプタの神殿に仕うる書記生兼図案家、常にウシマレス大王に変らざる忠誠を捧ぐる臣、メリテンサ。謹んで之を記す。この物語の真実なることを、あかしし給う神々の御名は、鷹神ハトル、鶴神トト、狼神アヌビス、乳房豊かなる河馬神アピトエリス。…




青空朗読【青空朗読】瀬戸内の小魚たち 著者:壺井 栄 読み手:桑村 恵子 時間:8分37秒
瀬戸内の小魚たち 著者:壺井 栄 読み手:桑村 恵子 時間:8分37秒 この一月の末に、足かけ四年ぶりに郷里の小豆島へ帰った。大して目的はなく、もしかしたら持病になりつつあるぜんそくが癒るかもしれないと聞かされての、急な思いつきだったのだが、帰ってみると顔を合せるほどの人がみんな聞く。 「どんなご用で。どうしに?…

青空朗読【青空朗読】雪靈續記 著者:泉 鏡花 読み手:ヨシオカ ミエコ 時間:26分14秒
雪靈續記 著者:泉 鏡花 読み手:ヨシオカ ミエコ 時間:26分14秒 一 機會がおのづから來ました。 今度の旅は、一體はじめは、仲仙道線で故郷へ着いて、其處で、一事を濟したあとを、姫路行の汽車で東京へ歸らうとしたのでありました。――此列車は、米原で一體分身して、分れて東西へ馳ります。…
青空朗読【青空朗読】てがみ 著者:アントン・チェーホフ/鈴木 三重吉 訳 読み手:イトー ゲンヤ 時間:15分55秒
てがみ 著者:アントン・チェーホフ/鈴木 三重吉 訳 読み手:イトー ゲンヤ 時間:15分55秒…
青空朗読【青空朗読】世界記録と私 著者:人見 絹枝 読み手:米澤 裕美 時間:8分18秒
世界記録と私 著者:人見 絹枝 読み手:米澤 裕美 時間:8分18秒 年の暮れまでにはまだ一月あるが、神宮の大会が終ると私はなんだか自分の生活の一年が終ったような気がする。 あわただしい一年ではあった。それだけになんだか今年はいつもの二倍の仕事をしたような気持もする。…
青空朗読【青空朗読】月謝の袋を失くしたあひるさん 著者:村山 籌子 読み手:西川 美映子 時間:4分12秒
月謝の袋を失くしたあひるさん 著者:村山 籌子 読み手:西川 美映子 時間:4分12秒 あひるさんは泣きながら学校から帰つて来て、お母さんに申しました。 「お母さん、先生から頂いた月謝の袋を落したの。先生に叱られるといや」 お母さんはおつしやいました。…
青空朗読【青空朗読】結婚 著者:中 勘助 読み手:小林 きく江 時間:25分33秒
結婚 著者:中 勘助 読み手:小林 きく江 時間:25分33秒 姉の死と同時に私のところの家庭はもう久しく予期された行きづまりに到著した。残されたのは頭が悪くてもののいえない七十をこした兄と六十に手のとどく私、どうにもならない。病中は私が主婦の代役をし、お見舞にきて下さる親戚やお知合いの婦人の好意に頼って凌いできたもの…
青空朗読【青空朗読】ゲタニ バケル 著者:新美 南吉 読み手:都築 洋子 時間:3分50秒
ゲタニ バケル 著者:新美 南吉 読み手:都築 洋子 時間:3分50秒 ムラガ アリマシタ。ムラノ ソトヲ ヲガハガ ナガレテ ヰマシタ。カハノ キシニハ ハンノキガ シゲツテ ヰマシタ。 ハンノキノ シタデ オカアサンノ タヌキガ コドモノ タヌキニ バケル コトヲ ヲシヘテ ヰマシタ。 「オテラノ コゾウサンニ…


青空朗読【青空朗読】永日小品 下宿 著者:夏目 漱石 読み手:榎本 美智子 時間:8分2秒
永日小品 下宿 著者:夏目 漱石 読み手:榎本 美智子 時間:8分2秒 下宿 始めて下宿をしたのは北の高台である。赤煉瓦の小じんまりした二階建が気に入ったので、割合に高い一週二磅の宿料を払って、裏の部屋を一間借り受けた。その時表を専領しているK氏は目下蘇格蘭巡遊中で暫くは帰らないのだと主婦の説明があった。…
青空朗読【青空朗読】永日小品 火鉢 著者:夏目 漱石 読み手:みきさん 時間:13分6秒
永日小品 火鉢 著者:夏目 漱石 読み手:みきさん 時間:13分6秒 眼が覚めたら、昨夜抱いて寝た懐炉が腹の上で冷たくなっていた。硝子戸越に、廂の外を眺めると、重い空が幅三尺ほど鉛のように見えた。胃の痛みはだいぶ除れたらしい。思い切って、床の上に起き上がると、予想よりも寒い。窓の下には昨日の雪がそのままである。…
青空朗読【青空朗読】永日小品 柿 著者:夏目 漱石 読み手:加藤 純子 時間:8分18秒
永日小品 柿 著者:夏目 漱石 読み手:加藤 純子 時間:8分18秒 喜いちゃんと云う子がいる。滑らかな皮膚と、鮮かな眸を持っているが、頬の色は発育の好い世間の子供のように冴々していない。ちょっと見ると一面に黄色い…


青空朗読【青空朗読】化粧 著者:神西 清 読み手:中村 昭代 時間:6分7秒
化粧 著者:神西 清 読み手:中村 昭代 時間:6分7秒 これは昔ばなしである。―― 二人はおさない頃から仲よしだつた。家は大和の国の片ほとり、貧しい部落に、今ならばさしづめ葭簀ばりの屋台で、かすとり焼酎でも商なふところか、日ごとに行商をして暮らしを立てる、隣どうしであつた。…
青空朗読【青空朗読】外科室 著者:泉 鏡花 読み手:伊藤 靖 時間:33分12秒
外科室 著者:泉 鏡花 読み手:伊藤 靖 時間:33分12秒 上 実は好奇心のゆえに、しかれども予は予が画師たるを利器として、ともかくも口実を設けつつ、予と兄弟もただならざる医学士高峰をしいて、某の日東京府下の一病院において、渠が刀を下すべき、貴船伯爵夫人の手術をば予をして見せしむることを余儀なくしたり。…
青空朗読【青空朗読】競馬 著者:吉川 英治 読み手:真喜屋 智美 時間:5分31秒
競馬 著者:吉川 英治 読み手:真喜屋 智美 時間:5分31秒 競馬場がふえ、競馬ファンもふえてきた。応接間の座談として、競馬が語られる時代がきた。その中で、時々、知人のあいだにも、“楽しみを楽しまざる人”がまま多い。――競馬を苦しむ方の人である。…
青空朗読【青空朗読】経験派 著者:織田 作之助 読み手:宮松 大輔 時間:1分36秒
経験派 著者:織田 作之助 読み手:宮松 大輔 時間:1分36秒 彼は小説家だった。下手な小説家だった。その証拠に実感を尊重しすぎた。 彼は掏摸の小説を構想した。が、どうも不安なので、掏摸の顔を見たさに、町へ出た。…
青空朗読【青空朗読】路上 著者:梶井 基次郎 読み手:新道 改 時間:14分30秒
路上 著者:梶井 基次郎 読み手:新道 改 時間:14分30秒 自分がその道を見つけたのは卯の花の咲く時分であった。…
青空朗読【青空朗読】雪の女王 ―七つのお話からできている物語― 著者:ハンス・クリスチャン・アンデルセン/矢崎 源九郎 訳 読み手:山城 美奈 時間:2時間29分52秒
雪の女王 ―七つのお話からできている物語― 著者:ハンス・クリスチャン・アンデルセン/矢崎 源九郎 訳 読み手:山城 美奈 時間:2時間29分52秒 さいしょのお話 鏡と、鏡のかけらのこと…