Shows / 青空朗読

青空朗読
インターネット上の図書館「青空文庫」の作品を朗読する「青空朗読」は、プロのアナウンサーによる社会貢献活動としてスタートし、最近は、朗読を学ぶ一般の方々からも作品を提供していただいています。2016年5月に一般社団法人となりました。
Episodes

青空朗読最も楽しい事業 著者:羽仁 もと子 読み手:宮崎 文子 時間:6分39秒
最も楽しい事業 著者:羽仁 もと子 読み手:宮崎 文子 時間:6分39秒 人の世になによりも楽しいものは仕事である。張り合いのあるものは仕事である。もしも私たちにすることが与えられてなかったら、毎日どんなにつまらないものだろう。…
青空朗読汗 著者:岡本 かの子 読み手:堀江 令子 時間:7分11秒
汗 著者:岡本 かの子 読み手:堀江 令子 時間:7分11秒 ――お金が汗をかいたわ。」 河内屋の娘の浦子はさういつて松崎の前に掌を開いて見せた。ローマを取巻く丘のやうに程のよい高さで盛り上る肉付きのまん中に一円銀貨の片面が少し曇つて濡れてゐた。…
青空朗読子規の画 著者:夏目 漱石 読み手:福井 一恵 時間:7分5秒
子規の画 著者:夏目 漱石 読み手:福井 一恵 時間:7分5秒 余は子規の描いた画をたった一枚持っている。亡友の記念だと思って長い間それを袋の中に入れてしまっておいた。年数の経つに伴れて、ある時はまるで袋の所…

青空朗読幽霊と文学 著者:坂口 安吾 読み手:吉江 美也子 時間:4分59秒
幽霊と文学 著者:坂口 安吾 読み手:吉江 美也子 時間:4分59秒 幽霊の凄味の点では日本は他国にひけをとらない。西洋人の生活の中には悪魔が幅をきかしてゐるが、幽霊はあまり顔をださない。悪魔には日本の鬼や狐狸に通…
青空朗読風 著者:竹久 夢二 読み手:緒方 朋恵 時間:3分58秒
風 著者:竹久 夢二 読み手:緒方 朋恵 時間:3分58秒 風が、山の方から吹いて来ました。学校の先生がお通りになると、街で遊んでいた生徒達が、みんなお辞儀をするように、風が通ると、林に立っている若い梢も、野の草も、みんなお辞儀をするのでした。…

青空朗読狸と与太郎 著者:夢野 久作 読み手:室 由美子 時間:2分35秒
狸と与太郎 著者:夢野 久作 読み手:室 由美子 時間:2分35秒 与太郎は毎日隣村へ遊びに行って、まだ日の暮れぬうちに森を通って帰って来ました。 「あの森は狸がいていろいろのものに化けるから、日の暮れぬうちに帰らぬと怖ろしいぞ」 とお母さんが言いきかせているからです。…
青空朗読私のふるさと 著者:中谷 宇吉郎 読み手:福井 慎二 時間:3分14秒
私のふるさと 著者:中谷 宇吉郎 読み手:福井 慎二 時間:3分14秒 私のふるさとは、石川県の片山津という温泉地である。柴山潟という湖のほとりにあって、私の子供のころは、まだ淋しい湖畔の小さい温泉地であった。…
青空朗読蠅のはなし 著者:小泉 八雲/大谷 正信 訳 読み手:水谷 ケイコ 時間:7分59秒
蠅のはなし 著者:小泉 八雲/大谷 正信 訳 読み手:水谷 ケイコ 時間:7分59秒 二百年ばかり前に、京都に飾屋九兵衞という商人が居た。店は島原道の少し南の、寺町通という町にあった。下女に――若狭の国生れの――玉というが居た。…


青空朗読うた時計 著者:新美 南吉 読み手:西村 文江 時間:16分34秒
うた時計 著者:新美 南吉 読み手:西村 文江 時間:16分34秒 二月のある日、野中のさびしい道を、十二、三の少年と、皮のかばんをかかえた三十四、五の男の人とが、同じ方へ歩いていった。 風がすこしもないあたたかい日で、もう霜がとけて道はぬれていた。…
青空朗読父 著者:芥川 龍之介 読み手:水野 久美子 時間:15分3秒
父 著者:芥川 龍之介 読み手:水野 久美子 時間:15分3秒 自分が中学の四年生だった時の話である。 その年の秋、日光から足尾へかけて、三泊の修学旅行があった。「午前六時三十分上野停車場前集合、同五十分発車……」こう云う箇条が、学校から渡す謄写版の刷物に書いてある。…
青空朗読てかてか頭の話 著者:小川 未明 読み手:池戸 美香 時間:8分6秒
てかてか頭の話 著者:小川 未明 読み手:池戸 美香 時間:8分6秒 ある田舎に、おじいさんの理髪店がありました。おじいさんは、もうだいぶ年をとっていまして、脊が曲がっていました。いいおじいさんなものですから、みんなに、おじいさん、おじいさんと慕われていました。…
青空朗読博多人形 著者:竹久 夢二 読み手:松岡 初子 時間:6分38秒
博多人形 著者:竹久 夢二 読み手:松岡 初子 時間:6分38秒 お磯は、可愛い博多人形を持っていました。その人形は、黒い眼と薔薇色の頬を持った、それはそれは可愛らしい人形でありましたから、お磯はどの人形よりも可愛がっていました。どこへゆく時にも傍をはなしませんでした。夜寝る時でさえ、そっと傍へ寝かしてやるほどでした。…

青空朗読寒桜の話 著者:牧野 富太郎 読み手:二宮 正博 時間:13分17秒
寒桜の話 著者:牧野 富太郎 読み手:二宮 正博 時間:13分17秒 カンザクラというサクラの一種があって、学名をプルーヌス・カンザクラ(prunus Kanzakura, Makino)と称する。落葉喬木で多くの枝を分かち、繁く葉をつける。高さはおよそ一丈半くらいにも成長し、幹はおよそ一尺余にも達する。…



青空朗読ひとつの火 著者:新美 南吉 読み手:緒方 朋恵 時間:3分22秒
ひとつの火 著者:新美 南吉 読み手:緒方 朋恵 時間:3分22秒 わたしが子どもだったじぶん、わたしの家は、山のふもとの小さな村にありました。 わたしの家では、ちょうちんやろうそくを売っておりました。 ある晩のこと、ひとりのうしかいが、わたしの家でちょうちんとろうそくを買いました。…

青空朗読家霊 著者:岡本 かの子 読み手:松岡 初子 時間:37分9秒
家霊 著者:岡本 かの子 読み手:松岡 初子 時間:37分9秒 山の手の高台で電車の交叉点になっている十字路がある。十字路の間からまた一筋細く岐れ出て下町への谷に向く坂道がある。坂道の途中に八幡宮の境内と向い合って名物のどじょう店がある。拭き磨いた千本格子の真中に入口を開けて古い暖簾が懸けてある。暖簾にはお家流の文字で…
青空朗読美味い豆腐の話 著者:北大路 魯山人 読み手:吉江 美也子 時間:7分32秒
美味い豆腐の話 著者:北大路 魯山人 読み手:吉江 美也子 時間:7分32秒 美味い湯豆腐を食べようとするには、なんといっても豆腐のいいのを選ぶことが一番大切である。いかに薬味、醤油を吟味してかかっても、豆腐が不味ければ問題にならない。 そんなら、美味い豆腐はどこで求めたらいいか? ズバリ、京都である。…
青空朗読ツイテ イッタ テフテフ 著者:新美 南吉 読み手:室 由美子 時間:4分4秒
ツイテ イッタ テフテフ 著者:新美 南吉 読み手:室 由美子 時間:4分4秒 マチカドデ フウセンウリノ ヂイサンガ フウセンヲ ウツテ ヰマシタ。アカヤ アヲヤ キイロヤ ムラサキヤ、イロイロナ フウセンダマハ ホホヲ スリヨセナガラ カゼノ フク ハウヘ ナビイテ ヰマシタ。 イツピキノ シロイ テフテフガ…
青空朗読藤の実 著者:寺田 寅彦 読み手:水野 久美子 時間:11分4秒
藤の実 著者:寺田 寅彦 読み手:水野 久美子 時間:11分4秒 昭和七年十二月十三日の夕方帰宅して、居間の机の前へすわると同時に、ぴしりという音がして何か座右の障子にぶつかったものがある。子供がいたずらに小石でも投げたかと思ったが、そうではなくて、それは庭の藤棚の藤豆がはねてその実の一つが飛んで来たのであった。宅のも…
青空朗読火の玉を見たこと 著者:牧野 富太郎 読み手:福井 一恵 時間:5分16秒
火の玉を見たこと 著者:牧野 富太郎 読み手:福井 一恵 時間:5分16秒 時は、明治十五、六年頃、私はまだ二十一、二才頃のときであったろうと思っているが、その時分にときどき、高知(土佐)から七里ほどの夜道を踏んで西方の郷里、佐川町へ帰ったことがあった。…
青空朗読鼻 著者:芥川 龍之介 読み手:西村 文江 時間:22分55秒
鼻 著者:芥川 龍之介 読み手:西村 文江 時間:22分55秒 禅智内供の鼻と云えば、池の尾で知らない者はない。長さは五六寸あって上唇の上から顋の下まで下っている。形は元も先も同じように太い。云わば細長い腸詰めのような物が、ぶらりと顔のまん中からぶら下っているのである。…

青空朗読食通 著者:太宰 治 読み手:緒方 朋恵 時間:2分9秒
食通 著者:太宰 治 読み手:緒方 朋恵 時間:2分9秒 食通というのは、大食いの事をいうのだと聞いている。私は、いまはそうでも無いけれども、かつて、非常な大食いであった。その時期には、私は自分を非常な食通だとばかり思っていた。友人の檀一雄などに、食通というのは、大食いの事をいうのだと真面目な顔をして教えて、おでんや等…
青空朗読哀れなトンマ先生 著者:坂口 安吾 読み手:吉江 美也子 時間:8分
哀れなトンマ先生 著者:坂口 安吾 読み手:吉江 美也子 時間:8分 「漫画」という変な雑誌へオツキアイするせいではありませんが、私は、どうも、ブンナグラレルかも知れませんが、帝銀事件というものを、事の始めから、それほど凄味のある出来事だと思っていませんでした。…

青空朗読赤いくつ 著者:ハンス・クリスティアン・アンデルセン/楠山 正雄 訳 読み手:宮崎 文子 時間:26分
赤いくつ 著者:ハンス・クリスティアン・アンデルセン/楠山 正雄 訳 読み手:宮崎 文子 時間:26分…
青空朗読正岡子規 著者:夏目 漱石 読み手:福井 一恵 時間:12分24秒
正岡子規 著者:夏目 漱石 読み手:福井 一恵 時間:12分24秒 正岡の食意地の張った話か。ハヽヽヽ。そうだなあ。なんでも僕が松山に居た時分、子規は支那から帰って来て僕のところへ遣って来た。自分のうちへ行くのか…


青空朗読白昼夢 著者:江戸川 乱歩 読み手:宮崎 文子 時間:15分57秒
白昼夢 著者:江戸川 乱歩 読み手:宮崎 文子 時間:15分57秒 あれは、白昼の悪夢であったか、それとも現実の出来事であったか。 晩春の生暖い風が、オドロオドロと、火照った頬に感ぜられる、蒸し暑い日の午後であった。…
青空朗読将棋の鬼 著者:坂口 安吾 読み手:水野 久美子 時間:17分13秒
将棋の鬼 著者:坂口 安吾 読み手:水野 久美子 時間:17分13秒 将棋界の通説に、升田は手のないところに手をつくる、という。理窟から考えても、こんなバカな言い方が成り立つ筈のものではない。…

青空朗読森の神 著者:夢野 久作 読み手:室 由美子 時間:1分45秒
森の神 著者:夢野 久作 読み手:室 由美子 時間:1分45秒 森の神様が砂原を旅する人々のために木や竹を生やして、真青に茂りました。その真中に清い泉を湧かして渇いた人々に飲ましてやりました。すると大勢の人がやって来て木の下へ家を立て並べて森のまわりに柵をして、中へ休みに入る人からお金を取りました。水を飲む人からはその…
青空朗読幽霊滝の伝説 著者:小泉 八雲/田部 隆次 訳 読み手:福井 慎二 時間:8分34秒
幽霊滝の伝説 著者:小泉 八雲/田部 隆次 訳 読み手:福井 慎二 時間:8分34秒 伯耆の国、黒坂村の近くに、一条の滝がある。幽霊滝と云うその名の由来を私は知らない。滝の側に滝大明神と云う氏神の小さい社があって、社の前に小さい賽銭箱がある。その賽銭箱について物語がある。…
青空朗読時代色 -歪んだポーズ 著者:岡本 かの子 読み手:緒方 朋恵 時間:3分18秒
時代色 -歪んだポーズ 著者:岡本 かの子 読み手:緒方 朋恵 時間:3分18秒 センチメンタルな気風はセンチと呼んで唾棄軽蔑されるようになったが、世上一般にロマンチックな気持ちには随分憧れを持ち、この傾向は追々強くなりそうである。…
青空朗読はだかの王さま 著者:ハンス・クリスチャン・アンデルセン/大久保 ゆう 訳 読み手:宮崎 文子 時間:21分43秒
はだかの王さま 著者:ハンス・クリスチャン・アンデルセン/大久保 ゆう 訳 読み手:宮崎 文子 時間:21分43秒…
青空朗読最小人間の怪 ―人類のあとを継ぐもの― 著者:海野 十三 読み手:福井 一恵 時間:8分
最小人間の怪 ―人類のあとを継ぐもの― 著者:海野 十三 読み手:福井 一恵 時間:8分 この秘話をしてくれたN博士も、先々月この世を去った。今は、博士の許可を得ることなしに、ちょっぴり書き綴るわけだが、N博士の霊魂なるものがあらば、にがい顔をするかもしれない。 以下は、N博士の物語るところだ。…

青空朗読二ひきの蛙 著者:新美 南吉 読み手:室 由美子 時間:4分43秒
二ひきの蛙 著者:新美 南吉 読み手:室 由美子 時間:4分43秒 緑の蛙と黄色の蛙が、はたけのまんなかでばったりゆきあいました。 「やあ、きみは黄色だね。きたない色だ。」 と緑の蛙がいいました。 「きみは緑だね。きみはじぶんを美しいと思っているのかね。」 と黄色の蛙がいいました。…

青空朗読運 著者:芥川 龍之介 読み手:二宮 正博 時間:28分8秒
運 著者:芥川 龍之介 読み手:二宮 正博 時間:28分8秒 目のあらい簾が、入口にぶらさげてあるので、往来の容子は仕事場にいても、よく見えた。清水へ通う往来は、さっきから、人通りが絶えない。金鼓をかけた法師が通る。壺装束をした女が通る。その後からは、めずらしく、黄牛に曳かせた網代車が通った。それが皆、疎な蒲の簾の目を…
青空朗読腹のへった話 著者:梅崎 春生 読み手:池戸 美香 時間:5分32秒
腹のへった話 著者:梅崎 春生 読み手:池戸 美香 時間:5分32秒 申すまでもなく、食物をうまく食うには、腹をすかして食うのが一番である。満腹時には何を食べてもうまくない。…


青空朗読民芸品の部屋で 我々はメキシコ美術をこうみる 著者:芥川 紗織 読み手:宮崎 文子 時間:2分30秒
民芸品の部屋で 我々はメキシコ美術をこうみる 著者:芥川 紗織 読み手:宮崎 文子 時間:2分30秒 前にタマヨの絵を美術雑誌の原色版で見てそのまか不思議な色彩にひどく惹かれました。…
青空朗読ありときのこ 著者:宮沢 賢治 読み手:若竹 明日香 時間:6分3秒
ありときのこ 著者:宮沢 賢治 読み手:若竹 明日香 時間:6分3秒 苔いちめんに、霧がぽしゃぽしゃ降って、蟻の歩哨は鉄の帽子のひさしの下から、するどいひとみであたりをにらみ、青く大きな羊歯の森の前をあちこち行ったり来たりしています。 向こうからぷるぷるぷるぷる一ぴきの蟻の兵隊が走って来ます。 「停まれ、誰かッ」…

青空朗読科学者とあたま 著者:寺田 寅彦 読み手:水野 久美子 時間:15分43秒
科学者とあたま 著者:寺田 寅彦 読み手:水野 久美子 時間:15分43秒 私に親しいある老科学者がある日私に次のようなことを語って聞かせた。…

青空朗読うまれて 來る 雀達 著者:新美 南吉 読み手:室 由美子 時間:3分45秒
うまれて 來る 雀達 著者:新美 南吉 読み手:室 由美子 時間:3分45秒 その 雀は びつこでした。まだ やつと 飛べるやうに なつたばかりの 頃、いたづらな 少年に とらへられて 片足を ひもで 固く 縛られましたため か弱い 足は きづついて しまつたのでした。 その びつこの 雀が 麥畑の 黄く なる 頃…
