Latest / 岡大徳のポッドキャスト / 【2026年9月収載】新医療機器3品目の保険償還価格と算定ルール
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- 0:00SPEAKER_01: 想像してみてください。
- 0:02SPEAKER_01: 自宅の洗面所で深刻な出血が止まらなくて、
- 0:06SPEAKER_01: それをプロが
- 0:07SPEAKER_01: 使うような手術用通路を使って自分自身で処置している
- 0:11SPEAKER_01: 状況。
- 0:11SPEAKER_00: なかなか想像すると怖い状況ですよね。
- 0:14SPEAKER_01: 普通なら危険すぎてありえないって思うじゃないですか。
- 0:17SPEAKER_01: でも、
- 0:18SPEAKER_01: 2026年9月からある特定の患者さんたちにとってはこれが
- 0:23SPEAKER_01: 現実になるんですよ。
- 0:24SPEAKER_01: そうなんですよね。今回の深掘りでは、
- 0:28SPEAKER_01: 革新的な医療技術とそれを阻むかのような強固なルールの
- 0:32SPEAKER_01: 壁、
- 0:32SPEAKER_01: このパラドックスに迫ります。
- 0:34SPEAKER_00: まさに、
- 0:35SPEAKER_00: 新しく保険適用される区分C1の医療機器、
- 0:39SPEAKER_00: 3品目を通して見ていくわけですが。はい。
- 0:42SPEAKER_01: 命を救う最新デバイスがいかにして厳しい価格統制とか、
- 0:47SPEAKER_01: レッドテープをくぐり抜けて私たちの元へ届くのか、
- 0:50SPEAKER_01: その裏側をリスナーのあなたと一緒に覗いてみましょう。
- 0:54SPEAKER_00: このリストを見るのって単なる新製品カタログを
- 0:57SPEAKER_00: 眺めるのとは全く違うんですよね。
- 1:00SPEAKER_00: なるほど。医療システムが最新技術を導入しつつも、
- 1:04SPEAKER_00: どうやってコストと安全性をコントロールして必死に
- 1:08SPEAKER_00: ブレーキをかけているのか、
- 1:09SPEAKER_00: その最高のケーススタディなんです。
- 1:11SPEAKER_01: なるほど。
- 1:12SPEAKER_01: じゃあまずは手術室の最前線から見ていきましょうか。
- 1:17SPEAKER_01: BDアビテンフロアブルですね。
- 1:19SPEAKER_01: そうですね。
- 1:20SPEAKER_01: 1回の手術で1個まで算定できる流動体系の止血剤です。
- 1:24SPEAKER_01: これ、
- 1:25SPEAKER_01: 通常の道具じゃ防げない肺管の漏れを瞬時に塞ぐ
- 1:29SPEAKER_01: 高度な液体シール剤みたいなものですよね。
- 1:32SPEAKER_01: いい
- 1:32SPEAKER_01: 例えですね。これ、
- 1:34SPEAKER_01: 牛由来の成分を使いつつも血液を固める人由来成分、
- 1:38SPEAKER_01: つまり人トロンビンを含まないという優れた特徴が
- 1:41SPEAKER_01: あります。
- 1:42SPEAKER_00: 感染リスクを減らせるから従来より安全ってことです
- 1:46SPEAKER_00: よね。
- 1:46SPEAKER_00: でも企業側は約6万2千円の価格を希望していたのに、国は
- 1:51SPEAKER_00: その活気性への上乗せを却下して最終的に約4万8千円に
- 1:56SPEAKER_00: 抑え込みましたよね。
- 1:57SPEAKER_00: 希望額の78%くらい。
- 1:59SPEAKER_00: これ、なんでここまで厳しく削られたんですか?
- 2:02SPEAKER_01: それはですね、
- 2:03SPEAKER_01: 制度が最終的な結果だけをシビアに評価しているから
- 2:07SPEAKER_01: なんですよ。
- 2:08SPEAKER_00: 最終的な結果ですか?
- 2:10SPEAKER_01: はい。国は最終的に出血を止めるという機能自体は
- 2:15SPEAKER_01: 既存の製品と同じですよねと判断したわけです。ああ、
- 2:18SPEAKER_00: プロセスがいくら安全になろうとも。ええ、
- 2:22SPEAKER_01: 結果が同じならプレミアムは
- 2:23SPEAKER_01: 支払わないっていう強烈なメッセージですよね。
- 2:27SPEAKER_00: なるほど。
- 2:28SPEAKER_00: 配管の隙間が埋まったという結果は同じ
- 2:30SPEAKER_00: だから特別扱いはしないと。
- 2:32SPEAKER_00: シビアですね。
- 2:33SPEAKER_01: そうなんです。
- 2:35SPEAKER_01: 技術の進歩とルールの間には常にこういうギャップが
- 2:38SPEAKER_01: あるんですよね。
- 2:39SPEAKER_00: じゃあ、
- 2:40SPEAKER_00: 手術室でのシビアなコスト管理が見えてきたところで、
- 2:43SPEAKER_00: 次はそのプロ用の止血剤を患者が
- 2:46SPEAKER_00: 自宅で使うとなればどうなるか。はい、
- 2:49SPEAKER_01: 2つ目の品目ですね。
- 2:51SPEAKER_01: サージセルアブソーバブルヘモスタットMD。
- 2:55SPEAKER_01: オスラー病の患者さんが
- 2:57SPEAKER_01: 頻快な鼻出血を止めるために自宅で使えるようになると。
- 3:01SPEAKER_00: 指定難病の患者さんですね。ただ、
- 3:04SPEAKER_01: いくら必要とはいえ、
- 3:06SPEAKER_01: 医療用のプロツールを素人が自宅で鼻に詰めるのって、
- 3:10SPEAKER_01: さすがに安全面でハードルが高すぎませんか?
- 3:13SPEAKER_00: そう感じるのも無理はないですよね。でも、
- 3:16SPEAKER_01: 患者さんにとっては日常生活を脅かす大量の出血が
- 3:20SPEAKER_01: 毎日のように起こるわけです。
- 3:22SPEAKER_00: はあ、
- 3:22SPEAKER_00: そうか。
- 3:23SPEAKER_01: むしろ、
- 3:24SPEAKER_01: 手元にこれがないことの方がはるかにリスクが高いんです
- 3:27SPEAKER_01: よ。
- 3:28SPEAKER_01: それに、
- 3:29SPEAKER_01: この材料自体は昔からある既存のものなんです。
- 3:32SPEAKER_00: え、じゃあ何が新しいんですか?
- 3:34SPEAKER_01: 真のイノベーションは、
- 3:36SPEAKER_01: これを患者自身が
- 3:37SPEAKER_01: 在宅で使っても良いというルールの壁を突破した
- 3:40SPEAKER_01: ことなんです。
- 3:41SPEAKER_00: なるほど、
- 3:42SPEAKER_00: 官僚的なイノベーションというわけですね。
- 3:45SPEAKER_00: でも処方薬みたいに誰に
- 3:47SPEAKER_00: でもホイホイ出せるわけじゃないですよね。
- 3:49SPEAKER_01: もちろんです。
- 3:50SPEAKER_01: 圧倒的な管理体制が敷かれていますよ。
- 3:53SPEAKER_01: 医師はレセプトに医学的な必要性をこと細かに書く義務が
- 3:57SPEAKER_01: ありますし、
- 3:59SPEAKER_01: 製品の添付文書にも、
- 4:01SPEAKER_01: 医療従事者の指示と指導なしには
- 4:03SPEAKER_01: 絶対に使用しないことと強く警告されています。
- 4:07SPEAKER_00: 医師の厳格な管理という首輪が
- 4:09SPEAKER_00: ついて初めて許される自由なんですね。
- 4:12SPEAKER_01: その通りです。
- 4:13SPEAKER_00: じゃあ、
- 4:14SPEAKER_00: 価格のブレーキ、
- 4:15SPEAKER_00: 処方のブレーキときて、最後は
- 4:17SPEAKER_00: 高度な専門技術に対するブレーキを見てみましょう。
- 4:20SPEAKER_00: 3つ目のアントラー単管ステントです。
- 4:23SPEAKER_01: 手術不可能な単導眼などで使うものですね。
- 4:26SPEAKER_00: これ資料を見ると単純なまっすぐの管じゃなくてY字型を
- 4:30SPEAKER_00: してますよね。
- 4:31SPEAKER_00: 分岐する複雑な配管システムに特注のY字型パイプを
- 4:35SPEAKER_00: ぴったりはめ込むような。
- 4:37SPEAKER_01: まさにそんな感じです。
- 4:39SPEAKER_01: 肝臓の入り口の単管はY字に分岐しているので、
- 4:42SPEAKER_01: がんがそこを塞ぐとまっすぐな管
- 4:44SPEAKER_01: じゃ片方しか確保できないんです。
- 4:46SPEAKER_01: なるほど。でもこれなら両方から同時に単純を流せる。
- 4:51SPEAKER_01: まさに光学の結晶ですよ。
- 4:53SPEAKER_01: 素晴らしい技術ですけど
- 4:54SPEAKER_01: カバーありで34万5千円とかなり高額です
- 4:58SPEAKER_01: よね医者の裁量だけで自由に入れられるんです
- 5:02SPEAKER_01: かい
- 5:02SPEAKER_00: えここでの強烈なブレーキは
- 5:04SPEAKER_00: 日本担当学会の適正使用指針です
- 5:08SPEAKER_01: 学会のガイドラインですかはい
- 5:10SPEAKER_00: 対象症例とか医師の
- 5:12SPEAKER_00: 技術レベル施設の設備とか厳密な指針を完全に
- 5:16SPEAKER_00: クリアしないと保険請求すらできません
- 5:18SPEAKER_01: へー
- 5:20SPEAKER_01: 高額で特殊な技術
- 5:21SPEAKER_01: だからこそ、
- 5:22SPEAKER_01: ルールそのものが
- 5:23SPEAKER_01: 強力なゲートキーパーになっているんですね。ええ、
- 5:26SPEAKER_01: 本当に。
- 5:27SPEAKER_01: 今回の3品目、
- 5:28SPEAKER_01: どれも市場規模の予測が50億円未満
- 5:31SPEAKER_01: なので、
- 5:32SPEAKER_01: 費用対効果評価の対象からは外れてますよね。はい、
- 5:35SPEAKER_00: 小規模な日地領域
- 5:36SPEAKER_00: ですからね。
- 5:37SPEAKER_01: なのに、
- 5:38SPEAKER_01: 価格カット、
- 5:39SPEAKER_01: 処方の厳格化、
- 5:40SPEAKER_01: 学会のガイドラインと、
- 5:42SPEAKER_01: 至る所にコントロールの網が張られている。
- 5:45SPEAKER_00: 私たちは常に最新の医療を求めますけど、
- 5:48SPEAKER_00: システムを崩壊させないためには
- 5:50SPEAKER_00: 皮肉にもアクセスを厳しく制限しなきゃいけない。
- 5:53SPEAKER_00: その現実が凝縮されてますよね。
- 5:56SPEAKER_01: そうですね。
- 5:57SPEAKER_01: そこで最後にリスナーのあなたに少し考えてみて
- 6:00SPEAKER_01: ほしいんです。
- 6:02SPEAKER_01: 最初のBDアビテンのように、
- 6:04SPEAKER_01: 新機能を提供しても企業の希望価格が
- 6:07SPEAKER_01: 約78%に抑え込まれるような厳格な保険制度。
- 6:12SPEAKER_01: こういう価格統制とルールのバランスって、
- 6:14SPEAKER_01: 将来あなたやあなたの家族が
- 6:17SPEAKER_01: 必要とするかもしれない革新的な医療機器の
- 6:19SPEAKER_01: 開発スピードにどのような影響を与えると思いますか?
- 6:23SPEAKER_00: 非常に考えさせられるといいですね。
- 6:26SPEAKER_01: ぜひあなたなりの答えを探求してみてください。