Latest / 岡大徳のポッドキャスト / 令和8年度診療報酬改定の検証調査7項目とスケジュールを解説
Transcript
- 0:00SPEAKER_00: あの今年国から
- 0:01SPEAKER_00: 医療界に出された宿題というか検証項目って最初は
- 0:05SPEAKER_00: えっと26個もあったんですよね
- 0:07SPEAKER_02: そうなんですよ
- 0:08SPEAKER_02: でもさすがに多すぎる現場が
- 0:11SPEAKER_02: パンクするっていうことで最終的に絶対に外せない
- 0:14SPEAKER_02: 7つにまで絞り込まれました
- 0:16SPEAKER_00: ですよね
- 0:17SPEAKER_00: で今回の深掘りでは
- 0:18SPEAKER_00: その選ばれし7つの調査項目について書かれた
- 0:22SPEAKER_00: あの令和8年度診療報酬改定の検証調査7項目と
- 0:27SPEAKER_00: スケジュールという資料を読み解いてきますはい。
- 0:30SPEAKER_02: 一見すると
- 0:31SPEAKER_02: ただのお堅い行政文書に見えるんですが、
- 0:33SPEAKER_02: 実はこれこそが
- 0:34SPEAKER_02: 今後の日本の医療システムを形作る未来の設計図なんです
- 0:39SPEAKER_02: よね。
- 0:40SPEAKER_00: まさに。
- 0:40SPEAKER_00: なのでリスナーの皆さんにとっても、
- 0:42SPEAKER_00: これ単なる中間テストじゃなくて、
- 0:45SPEAKER_00: 国がどうやって今後の医療を根本から
- 0:48SPEAKER_00: 作り変えようとしているのか、
- 0:49SPEAKER_00: その裏の意図を知る絶好のチャンスかなと。
- 0:51SPEAKER_02: おっしゃる通りです。
- 0:53SPEAKER_02: この資料を見ると、国が
- 0:55SPEAKER_02: 新しいルールに対する現場の適応度をどうやって測って、
- 0:59SPEAKER_02: 次回の改定につなげようとしているか、
- 1:01SPEAKER_02: その戦略がはっきりと見えてきますよ。
- 1:03SPEAKER_00: なるほど。
- 1:05SPEAKER_00: 26項目から7項目に絞られたわけですけど、
- 1:08SPEAKER_00: 直近の令和8年度に行われるのは、
- 1:11SPEAKER_00: 在宅医療、
- 1:12SPEAKER_00: 精神医療、
- 1:13SPEAKER_00: それから長期処方、
- 1:14SPEAKER_00: リフィル処方の3つだけですよね。
- 1:16SPEAKER_02: 残りの項目は翌年に回されています。
- 1:18SPEAKER_00: つまり新しいルールに対する現場の中間テストを一度に
- 1:23SPEAKER_00: やらずに2カ年に分けるってことですよねなぜこの3つが
- 1:26SPEAKER_00: 最優先されたんでしょうか
- 1:28SPEAKER_02: それはですね
- 1:28SPEAKER_02: 現在医療現場で最も摩擦が
- 1:31SPEAKER_02: 起きていて患者さんのケアに直結する
- 1:33SPEAKER_02: ボトルネックになっているからです
- 1:35SPEAKER_02: ボトルネックですかはい。
- 1:37SPEAKER_00: 例えば、
- 1:38SPEAKER_00: リフィル処方箋なんかは、
- 1:40SPEAKER_00: 制度としては導入されたものの、
- 1:42SPEAKER_00: 石川の懸念とか患者さんの認知不足もあって、
- 1:46SPEAKER_00: 国が想定した通りには普及していないんですよね。ああ、
- 1:49SPEAKER_02: 確かになんかあまり進んでいない印象はあります。
- 1:53SPEAKER_00: ですよね。
- 1:54SPEAKER_00: だからこそ、
- 1:55SPEAKER_00: 12月にはもう調査票を配って、
- 1:57SPEAKER_00: 早急になぜ進まないのかっていう実態を把握しようと
- 2:00SPEAKER_00: しているんです。
- 2:01SPEAKER_02: なるほど。まずは
- 2:02SPEAKER_02: 患者さんの目の前で起きている問題を優先して
- 2:05SPEAKER_02: 洗い出すわけですね。
- 2:08SPEAKER_02: でもちょっと腑に落ちないのが
- 2:09SPEAKER_02: 翌年令和9年度の調査項目なんですよと
- 2:12SPEAKER_02: 言いますと患者ケアの話から
- 2:14SPEAKER_02: 一転して医療DXとか歯科の3Dプリンタ活用
- 2:20SPEAKER_02: あとサイバーセキュリティとかいきなりデジタルとか
- 2:23SPEAKER_02: インフラの話に飛んでますよね
- 2:25SPEAKER_00: そこがですね
- 2:26SPEAKER_00: このスケジュールの肝なんですよ
- 2:28SPEAKER_02: 肝ですかこの露骨なテーマの切り替えに何か
- 2:31SPEAKER_02: いいとかはい。
- 2:32SPEAKER_00: 令和8年度で個別の医療サービスの現状を把握した後は、
- 2:36SPEAKER_00: 令和9年度でシステム全体の構造とかインフラにメスを
- 2:40SPEAKER_00: 入れる。
- 2:40SPEAKER_00: つまり、
- 2:41SPEAKER_00: 点から面への移行ですね。
- 2:43SPEAKER_02: 点から面へ。
- 2:45SPEAKER_02: ということは、
- 2:46SPEAKER_02: 医療DXの調査にしても単に最新のシステムを導入しました
- 2:50SPEAKER_02: かっていう、そういう確認じゃないってことですか?
- 2:52SPEAKER_00: その通りです。
- 2:53SPEAKER_00: 例えば、
- 2:54SPEAKER_00: 薬局の調査でも、
- 2:55SPEAKER_00: ただ大病院の前で薬を渡すだけの門前薬局から、
- 2:59SPEAKER_00: もっと地域に根差した薬局への転換が
- 3:02SPEAKER_00: 進んでいるかを見るわけです。
- 3:05SPEAKER_02: つまり、
- 3:05SPEAKER_02: 国はツールの有無じゃなくて、
- 3:07SPEAKER_02: 電子処方箋みたいな技術を使って、
- 3:10SPEAKER_02: 地域医療のネットワーク構築にどう貢献しているかという
- 3:14SPEAKER_02: ホワイの部分を問うているんです。
- 3:16SPEAKER_00: 単独のクリニックで完結するんじゃなくて、
- 3:19SPEAKER_00: 地域全体で質の高い医療を提供する体制へと明確に
- 3:24SPEAKER_00: 誘導しようとしているんですね。
- 3:25SPEAKER_02: そうやって面で支える構造を作りたいわけです。
- 3:29SPEAKER_00: とはいえですね、
- 3:30SPEAKER_00: ちょっと意地悪な見方をすると、
- 3:32SPEAKER_00: 所詮はアンケート調査じゃないですか。
- 3:34SPEAKER_00: うちのクリニックは地域医療に貢献してますとか、
- 3:37SPEAKER_00: DX推進してますって現場の主観でいくら
- 3:40SPEAKER_00: でもよくかけちゃう気がするんですが。
- 3:42SPEAKER_02: まあ以前ならそのご指摘の通りだったかもしれませんね。
- 3:45SPEAKER_00: それだけで本当に実態って測れるんですか?
- 3:48SPEAKER_02: それが今回は違うんですよ。
- 3:50SPEAKER_02: 自己申告の主観的なアンケート結果と、国が
- 3:53SPEAKER_02: 持っているレセプトデータの巨大な客観データベース、
- 3:56SPEAKER_02: いわゆるNDBですね。
- 3:58SPEAKER_02: これを本格的にクロス集計する
- 4:00SPEAKER_02: 仕組みになっているんです。
- 4:02SPEAKER_00: ちょっと待ってください。
- 4:03SPEAKER_00: それって
- 4:04SPEAKER_00: つまり、
- 4:04SPEAKER_00: 今までのアンケート調査が
- 4:06SPEAKER_00: 虫眼鏡で現場の顔色を伺うようなものだったとしたら、
- 4:10SPEAKER_00: 今回は
- 4:11SPEAKER_00: それに加えて衛星写真で上空から
- 4:14SPEAKER_00: 行動記録を監視するようなものに進化するって
- 4:17SPEAKER_00: ことですか?
- 4:18SPEAKER_02: それはすごくわかりやすい例えですね。
- 4:20SPEAKER_02: まさにその通りです。
- 4:21SPEAKER_00: ってことはアンケートで地域医療に貢献してます
- 4:24SPEAKER_00: って答えても、
- 4:25SPEAKER_00: レセプトの請求データっていう衛星写真を見れば、
- 4:28SPEAKER_00: 実際にどんな診療をしているか、
- 4:30SPEAKER_00: 本当はやってないのがバレてしまうと。
- 4:32SPEAKER_02: そうなんですよ。
- 4:33SPEAKER_02: もうごまかしがきかなくなります。
- 4:35SPEAKER_00: 主観と客観のデータを掛け合わせることで、
- 4:38SPEAKER_00: 精度が機能していない原因を探るわけです。
- 4:40SPEAKER_00: なるほど。それが現場の意識とか努力不足にあるのか、
- 4:44SPEAKER_00: それとも精度の設計自体に無理があるのか、
- 4:47SPEAKER_00: そこをより正確に炙り出そうとしています。
- 4:50SPEAKER_01: でも、衛生写真にも弱点ってありますよね。というと?
- 4:54SPEAKER_01: ビッグデータの数字だけじゃ、
- 4:56SPEAKER_01: なぜそのクリニックが
- 4:57SPEAKER_01: 特定の算定をできなかったのかっていう地域特有の
- 5:00SPEAKER_01: 事情とか、
- 5:01SPEAKER_01: 慢性的な人員不足みたいな現場の生々しい
- 5:04SPEAKER_01: ニュアンスまでは
- 5:04SPEAKER_01: 見えないじゃないですか確かにデータだけです
- 5:07SPEAKER_01: べてを判断するのはちょっと危険な気もするんですが
- 5:10SPEAKER_00: まさにそこが
- 5:11SPEAKER_00: 今後の医療政策の質を左右する大きな課題なんです
- 5:14SPEAKER_00: よねデータという客観性と現場の事情という主観性の間に
- 5:19SPEAKER_00: あるギャップを国がどこまで丁寧に汲み取れるかが
- 5:22SPEAKER_00: 問われます
- 5:23SPEAKER_01: だからこそリスナーの皆さんにとってこの調査は
- 5:26SPEAKER_01: 重要なんですよねもしあなたが
- 5:28SPEAKER_01: 医療機関や薬局で働いていて
- 5:30SPEAKER_01: そしてこの12月に調査票を受け取ったならそれは
- 5:33SPEAKER_01: 単なる面倒な事務作業ではありません本当にそうです
- 5:37SPEAKER_01: あなたたちの現場のリアルな事情を次回の改定という
- 5:41SPEAKER_01: 設計図に直接組み込ませるための数少ない
- 5:44SPEAKER_01: チャンスなんですよねそうですね
- 5:45SPEAKER_00: 現場の声をしっかり届けていただきたいですでは
- 5:48SPEAKER_01: 最後に一つ皆さんに考えてみてほしいことがあります
- 5:51SPEAKER_01: もし現場から寄せられたアンケートのどうしても今は
- 5:56SPEAKER_01: 対応できないという主観的な声とndbの衛星写真が
- 6:00SPEAKER_01: 示す効率化の遅れという冷酷な客観データが真っ向から
- 6:05SPEAKER_01: 対立したとき
- 6:06SPEAKER_00: なるほど国は
- 6:07SPEAKER_00: 一体どちらの現実を信じて次の医療システムを
- 6:10SPEAKER_00: 設計するのでしょうかぜひ考えてみてください