
"か・け・ふ"ノベーション(1814回)
伊藤忠商事の岡藤正広取締役会長の言葉に、人間の意思決定の癖と、その乗り越え方について考えさせられました
曰く
「たまたまね、社長内定を受けた時に、不安だから色々と書類を見てたわけですね。
各商社の決算書を見る時に、伊藤忠の場合は、粗利は大きいけども、その次の経費のところでわーと利益は減る。そして最終利益は特損があって、もっと減ると。
要するに”稼ぐ”力はあるけども、経費が多いと、これはやっぱり”削る”だと。
そして最後のところのその特損ですね。これを減らすために”防ぐ”ということを考えたわけですな。」
ここから私は思いました
1、人は「稼ぐ」に引き寄せられてしまう
2、「削る」は損失の痛みに向き合う意思決定
3、「防ぐ」は挑戦を止めるのか、それとも支えるのか
1、人は「稼ぐ」に引き寄せられてしまう
哲学者トマス・ホッブズは『リヴァイアサン』の中で、
「人間は、満足を得てもなお、さらに力を求め続ける」
と述べています。
人は、稼げば満たされるわけではない。
むしろ、稼げるほど、さらに稼ぎたくなる。
だからこそ、“稼ぐ”に意識が集中し、
その裏で起きている歪みに気づきにくくなる。
それは幸福というよりも、
そうなってしまう人間の性なのかもしれません。
2、「削る」は損失の痛みに向き合う意思決定
行動経済学者ダニエル・カーネマンは、
「人は利益よりも損失を強く感じる」と指摘しています。…
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