Latest / 岡大徳のポッドキャスト / 出産検討会が始動|新たな出産給付の評価設計に向けた検討事項
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- 0:00SPEAKER_00: もし、あなたが家を建てるとして、リビングは慈悲で、
- 0:04SPEAKER_00: キッチンは保険適用、お風呂は自治体の補助金、
- 0:08SPEAKER_00: みたいにバラバラに請求されたら、どうしていいか分から
- 0:12SPEAKER_00: ず混乱しますよね。
- 0:13SPEAKER_01: 確かにパニックになりますよね。
- 0:15SPEAKER_00: ですよね。
- 0:16SPEAKER_00: 実は今、日本の出産に関するお金の仕組みが
- 0:19SPEAKER_00: まさにこの状態なんですよ。
- 0:21SPEAKER_01: そうなんですよね。
- 0:23SPEAKER_01: 今回は医療費のルールを決める国の最重要会議、
- 0:28SPEAKER_01: 中医協の令和8年8月の最新資料から、
- 0:32SPEAKER_01: この複雑な出産給付の仕組みをどう作り直そうと
- 0:36SPEAKER_01: しているのか深掘りしていきます。
- 0:38SPEAKER_00: 今回の法改正に伴って、
- 0:41SPEAKER_00: 新しい評価設計のための出産検討会というものが
- 0:44SPEAKER_00: 発足しました。
- 0:45SPEAKER_00: これって単なる事務的な手続きではなくて、これから
- 0:48SPEAKER_00: の日本の社会基盤を根底から
- 0:51SPEAKER_00: 設計し直すという非常に大きな動きなんですよ。
- 0:54SPEAKER_01: なるほど。でも新しい制度を作るって聞くと、
- 0:57SPEAKER_01: どうしてもいくらもらえるのっていう金額にばかり目が
- 1:00SPEAKER_01: 行きがちじゃないですか。
- 1:01SPEAKER_01: よくわかります。でも家のリフォームと同じで、まずは
- 1:05SPEAKER_01: 見えない床下の土台を確認しないと、
- 1:08SPEAKER_01: しっかりとした設計図は描けないってことですよね。
- 1:10SPEAKER_00: まさにその通りです。
- 1:12SPEAKER_00: その土台の確認作業として、今回の検討会が
- 1:15SPEAKER_00: 前提として踏まえるべき、3つの実情というものが
- 1:19SPEAKER_00: 挙げられているんです。3つの
- 1:20SPEAKER_01: 実情ですか?
- 1:22SPEAKER_00: 少子化の振興とか家族のニーズの多様化といった状況に
- 1:26SPEAKER_00: 加えて、最大の壁になっているのが
- 1:28SPEAKER_00: 3つ目の実情なんですね。
- 1:30SPEAKER_01: 何でしょうそれ。
- 1:31SPEAKER_01: 現在の日本の出産費用って、
- 1:33SPEAKER_01: 正常分娩という慈悲の部分と異常が
- 1:37SPEAKER_01: あった際の保険診療が、
- 1:38SPEAKER_01: パズルのように複雑に絡み合って成り立っているんです
- 1:41SPEAKER_01: よ。
- 1:42SPEAKER_00: まさにさっきのリビングは慈悲で、キッチンは
- 1:45SPEAKER_00: 保険みたいな話ですね。
- 1:46SPEAKER_00: そうなんです。
- 1:48SPEAKER_00: でもこれまでの仕組みだと病院側が
- 1:50SPEAKER_00: 自由に価格設定できる自費診療
- 1:52SPEAKER_00: だからこそ、豪華な食事が楽しめたりとか、
- 1:56SPEAKER_00: ゆったりした個室を選べたりとか、
- 1:58SPEAKER_00: ある意味でパーソナライズされた多様な出産が
- 2:01SPEAKER_00: 実現できていた面もありますよね。
- 2:03SPEAKER_01: そこがすごく重要な視点でして、自由度が高い反面、
- 2:07SPEAKER_01: 地域とか施設によって費用のばらつきが
- 2:09SPEAKER_01: ものすごく大きくてですね、家計への負担が
- 2:12SPEAKER_01: 見えにくいという問題が起きていたんです。
- 2:14SPEAKER_01: だからこそこの複雑な現状を誰がどう評価し直すのかが
- 2:19SPEAKER_01: 今問われているわけですね。
- 2:21SPEAKER_00: なるほど。
- 2:22SPEAKER_00: でもちょっと待ってください。
- 2:23SPEAKER_00: 一つ疑問なのは、なぜそこまで大掛かりな検討会が
- 2:27SPEAKER_00: 必要なんですか?
- 2:28SPEAKER_00: 素人目には単に国が
- 2:30SPEAKER_00: 出産当日の分娩費用の値段をスパッと一律で
- 2:33SPEAKER_00: 決めてしまえばすぐ話に思えるんですが。
- 2:36SPEAKER_01: あ、そこは誤解されやすいんですが、実は評価されるのは
- 2:39SPEAKER_01: 出産当日だけの話ではないんですよ。え、違うんですか?
- 2:43SPEAKER_01: 検討される4つの主要な事項を見るとそれが
- 2:46SPEAKER_01: よくわかるんですが例えば1つ目は
- 2:49SPEAKER_01: 出産にかかる診療やケアの評価ですよね
- 2:51SPEAKER_01: でも2つ目には人員配置とか設備などの施設基準という
- 2:56SPEAKER_01: ものが含まれています
- 2:57SPEAKER_00: 施設基準ですかはいさらに3つ目には妊娠期から
- 3:02SPEAKER_00: 産後にわたる長期的な支援体制も対象になっているんです
- 3:05SPEAKER_01: あーなるほどなるほどじゃあ出産の瞬間っていう点だけを
- 3:10SPEAKER_01: 見るんじゃなくてそう
- 3:11SPEAKER_00: ですそうです
- 3:11SPEAKER_00: 産後うつのケアとか安全を確保するための継続的な
- 3:15SPEAKER_00: サポート体制といったいわば線で評価しようと
- 3:19SPEAKER_00: しているんですよ
- 3:20SPEAKER_01: なるほどなるほど単に分娩室の
- 3:22SPEAKER_01: コスト計算じゃなくて妊娠から
- 3:24SPEAKER_01: 産後までの安全と安心のパッケージ全体を
- 3:27SPEAKER_01: どう評価するかという話なんですね
- 3:29SPEAKER_01: それなら確かに議論するメンバーの視点も幅広くないと
- 3:33SPEAKER_01: 偏ってしまいそうですね
- 3:34SPEAKER_00: おっしゃる通りです。
- 3:36SPEAKER_00: だからこそ、今回の構成員15名は
- 3:39SPEAKER_00: 非常に多様な顔ぶれなんですよ。
- 3:41SPEAKER_00: どんな方が集まっているんですか?
- 3:42SPEAKER_00: えーと、産科や小児科の医師、
- 3:46SPEAKER_00: 助産師といった医療を提供する側はもちろんですが、
- 3:49SPEAKER_00: 健康保険組合とか労働組合のような費用を負担する側の
- 3:53SPEAKER_00: 方々ですね。
- 3:55SPEAKER_00: あー、支払う側も。はい。
- 3:57SPEAKER_00: さらには自治体や研究者まで集まっています。
- 4:00SPEAKER_00: 提供する側と負担する側の両方の視点で釣り合わせを
- 4:03SPEAKER_00: 行わないと、社会全体が納得する持続可能な制度には
- 4:07SPEAKER_00: ならないですからね確かに
- 4:08SPEAKER_01: でもそれだけ立場の違う15人が
- 4:11SPEAKER_01: 意見をぶつけ合うとなるとこれまとまるまでに何年も
- 4:15SPEAKER_01: かかりそうですが
- 4:16SPEAKER_01: それがですね資料のスケジュールを見ると驚異的なスピードです
- 4:19SPEAKER_00: よねそうなんです10月初旬にキックオフしてなんと
- 4:23SPEAKER_00: 12月頃には取りまとめるという超短期集中型なんですよ
- 4:27SPEAKER_01: えーたった2ヶ月ちょっとではい
- 4:29SPEAKER_00: これを可能にするために
- 4:31SPEAKER_00: 構成員の一人でもある野口春子氏らの実体調査データを
- 4:35SPEAKER_00: フル活用するんです
- 4:36SPEAKER_01: データドリブンで進めるわけですね
- 4:38SPEAKER_00: もうスピードで今の出産現場で具体的に何にどれだけの
- 4:43SPEAKER_00: コストがかかっているのかを客観的に可視化しながら
- 4:46SPEAKER_00: 論点を整理していくことになります
- 4:47SPEAKER_01: つまり、あなたがもし今直接出産を控えていなくても、
- 4:51SPEAKER_01: 保険料を負担するすべての社会構成員にとって次世代を
- 4:55SPEAKER_01: 支える基盤がどう再構築されるのか、
- 4:57SPEAKER_01: 決して無関係な話ではないってことですね。
- 5:00SPEAKER_00: まさにその通りです。
- 5:01SPEAKER_00: 私たち全員の未来に関わる話なんですよ。
- 5:04SPEAKER_01: 本当ですね。
- 5:05SPEAKER_01: 私たち全員に関わる社会の大リフォームですね。
- 5:08SPEAKER_01: ただ、最後に一つちょっと考えさせられることが
- 5:11SPEAKER_01: あるんです。何でしょうか。
- 5:12SPEAKER_01: でも実体データに基づいて医療やケアの評価基準が
- 5:16SPEAKER_01: 明確に標準化されていけば安全性とか費用の透明性は
- 5:20SPEAKER_01: 間違いなく高まると思うんですよ。間違いないですね。
- 5:23SPEAKER_01: でもその一方で前半でお話したようなそれぞれの家族が
- 5:27SPEAKER_01: 求める多様でパーソナルな出産のあり方が
- 5:30SPEAKER_01: 逆に一つの型にはめられてしまう矛盾は起きないので
- 5:35SPEAKER_01: しょうか。完璧な設計図で作られた新しい部屋が
- 5:39SPEAKER_01: 必ずしも全員にとって一番居心地の良い空間とは
- 5:42SPEAKER_01: 限らないように。
- 5:44SPEAKER_00: ああ、なるほど。
- 5:45SPEAKER_00: 標準化による安心や安全と多様なニーズに応える自由度を
- 5:50SPEAKER_00: どう両立させるか。はい。
- 5:52SPEAKER_00: これは制度設計において常に直面する非常に
- 5:55SPEAKER_00: 深いジレンマですよね。ええ。
- 5:57SPEAKER_00: あなたはこの新しい設計図が
- 5:59SPEAKER_00: どう形作られるべきだと思いますか?
- 6:01SPEAKER_00: 今回も一緒に深掘りしていただきありがとうございました。