
【青空朗読】木曾道中記 第一囘~第五囘 著者:饗庭 篁村 読み手:ヨシオカ ミエコ 時間:31分16秒
木曾道中記 第一囘~第五囘
著者:饗庭 篁村 読み手:ヨシオカ ミエコ 時間:31分16秒
第一囘
鐵道の進歩は非常の速力を以て鐵軌を延長し道路の修繕は縣官の功名心の爲に山を削り谷を埋む今ま三四年せば卷烟草一本吸ひ盡さぬ間に蝦夷長崎へも到りヱヘンといふ響きのうちに奈良大和へも遊ぶべし况んや手近の温泉塲など樋をかけて東京へ引くは今の間なるべし昔の人が須磨明石の月も枴にかけてふり賣にやせんと冷評せしは實地となること日を待たじ故に地方漫遊のまた名所古跡一覽のと云ふ人は少し出立を我慢して居ながら伊勢の大神宮へ賽錢あぐる便利を待つたが宜さうなものといふ人もあれど篁村一種の癖ありて・・・
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