Latest / 岡大徳のポッドキャスト / DPC高額薬剤判定2026年8月|出来高算定になる22品目を解説
Transcript
- 0:00SPEAKER_00: あなたが日々直面する膨大な情報の波から
- 0:03SPEAKER_00: 本当に役立つ知識を抽出する今回の深掘りセッションへ
- 0:07SPEAKER_00: ようこそ。
- 0:08SPEAKER_00: 今日はですね、
- 0:09SPEAKER_00: 2026年8月の中域予想会で示された資料を
- 0:13SPEAKER_00: 読み解いていきます。はい、
- 0:15SPEAKER_01: よろしくお願いします。
- 0:16SPEAKER_01: 今回のテーマはDPC、
- 0:18SPEAKER_01: 工学薬剤判定ですね。
- 0:20SPEAKER_00: そうなんです。
- 0:21SPEAKER_00: 対象となった22品目の新薬がなぜ低学生から
- 0:25SPEAKER_00: 外れて出来高算定になるのか。
- 0:28SPEAKER_00: これがリスナーの皆さんが
- 0:29SPEAKER_00: 最新医療を受けるための命綱になっているっていう話です
- 0:33SPEAKER_00: よね。
- 0:33SPEAKER_01: まさにそこが重要でして、
- 0:35SPEAKER_01: この資料には病院経営の切実なジレンマが
- 0:38SPEAKER_01: 隠されているんです。あの、
- 0:40SPEAKER_00: そもそも定額制のDPCシステムって、
- 0:42SPEAKER_00: 新しい薬を使うと病院が損をするって聞きました。
- 0:47SPEAKER_00: それって、
- 0:48SPEAKER_00: なんだろう、
- 0:48SPEAKER_00: 定額制の食べ放題で例えると。はい、
- 0:51SPEAKER_00: 食べ放題のレストランですね。
- 0:52SPEAKER_00: そうそう。
- 0:53SPEAKER_00: お客さんが原価の高い超高級和牛ばかり注文したら、
- 0:57SPEAKER_00: お店が赤字になっちゃうから、
- 0:58SPEAKER_00: もう和牛を出したくなくなるみたいな構造ですよね。あ、
- 1:02SPEAKER_01: 構造としては非常に近いです。
- 1:04SPEAKER_01: 過去のデータで作られた料金設定
- 1:06SPEAKER_01: なので、
- 1:07SPEAKER_01: 承認されたばかりの高額な新薬のコストは最初から
- 1:11SPEAKER_01: お財布に入ってないんですよ。
- 1:12SPEAKER_00: なるほど。
- 1:13SPEAKER_00: 最初から計算外ってことですか。
- 1:15SPEAKER_01: だからレストランなら和牛をメニューから消せば済みます
- 1:18SPEAKER_01: が、
- 1:19SPEAKER_01: 病院でそれをやると患者さんが
- 1:21SPEAKER_01: 最新の治療を受けられなくなってしまいますよね。
- 1:24SPEAKER_00: それはすごく困りますね、
- 1:25SPEAKER_00: 私たち患者としては。
- 1:27SPEAKER_00: でも今回その和牛じゃなくて、
- 1:30SPEAKER_00: 新薬のコストを低額制から外す救済措置が
- 1:33SPEAKER_00: 取られたわけですよね。はい、
- 1:35SPEAKER_00: それが資料にある84%の壁という仕組みです。
- 1:40SPEAKER_01: 84%、
- 1:41SPEAKER_01: なんか中途半端な数字ですね。
- 1:43SPEAKER_00: そう思われますよね。
- 1:44SPEAKER_00: でもこれ、
- 1:45SPEAKER_00: その新薬を使わなかった患者さんの薬剤費を低い順に
- 1:49SPEAKER_00: 並べて、下から
- 1:50SPEAKER_00: 84%の位置にある金額を基準にするという
- 1:53SPEAKER_00: ルールなんです。
- 1:55SPEAKER_01: へー、84%。それって80%とか90%じゃダメなんですか?
- 2:00SPEAKER_00: これにはちゃんと統計学的な裏付けがありまして、
- 2:04SPEAKER_00: 正規分布で言うと平均値から
- 2:06SPEAKER_00: 標準偏差1つ分上振れしたラインが
- 2:08SPEAKER_00: およそ84%になるんです。
- 2:11SPEAKER_01: なるほど。
- 2:11SPEAKER_01: なるほど、
- 2:12SPEAKER_00: つまりこれは
- 2:12SPEAKER_00: 明らかに通常の範囲を超えた例外データだとみなすための
- 2:16SPEAKER_00: 科学的なボーダーラインなんですね。
- 2:19SPEAKER_00: これを超えた分は
- 2:20SPEAKER_00: 一時的に使った分だけ支払われる出来高算定になります。
- 2:24SPEAKER_01: 統計的なハズレ値を救済する仕組みなんですね。
- 2:27SPEAKER_01: でもあのリストを見ていてすごく腑に落ちない部分が
- 2:30SPEAKER_01: あって。
- 2:31SPEAKER_01: どのあたりでしょうか。
- 2:32SPEAKER_01: 食道癌のテロメライ真鍮って薬1回約310万円ですよね。
- 2:37SPEAKER_01: これが高額薬剤になるのは当然だと思うんですけど。
- 2:39SPEAKER_00: ええ、
- 2:40SPEAKER_00: かなりの金額ですよね。でも、
- 2:42SPEAKER_01: 不随運動に使われるゼオマエンって薬は、
- 2:45SPEAKER_01: 1回たったの16,
- 2:46SPEAKER_01: 660円なんです。
- 2:48SPEAKER_01: 何百万円もする特別な薬と比べると、
- 2:51SPEAKER_01: 全然高額には見えないんですか?
- 2:53SPEAKER_00: ああ、実はそこがこのルールの最大の肝なんですよ。
- 2:57SPEAKER_00: 高額薬剤かどうかは、
- 2:58SPEAKER_00: 薬の絶対額ではないんです。絶対額じゃない?
- 3:02SPEAKER_00: はい。病気ごとの基準額との相対比較で決まるんです。
- 3:06SPEAKER_00: 不随運動という疾患群の場合、
- 3:08SPEAKER_00: 84%Lの壁は13,
- 3:11SPEAKER_00: 059円に設定されていました。あ、
- 3:13SPEAKER_01: そういうことか。
- 3:15SPEAKER_01: ゼオマインの16,
- 3:17SPEAKER_01: 660円は、
- 3:18SPEAKER_01: その特定の病気の標準的な治療費から見れば、
- 3:22SPEAKER_01: 統計的なハズレ値を突破しているから
- 3:24SPEAKER_01: 特別扱いになるんだ。
- 3:25SPEAKER_00: まさにその通りです。ただ、
- 3:27SPEAKER_00: 基準を超えたからといって、
- 3:29SPEAKER_00: 自動的にお金が支払われるほど甘くはないんですよ。
- 3:32SPEAKER_01: え、違うんですか?
- 3:33SPEAKER_00: はい。出来高算定の対象になるには、
- 3:36SPEAKER_00: 対象の薬剤と14桁の診断群分類、
- 3:40SPEAKER_00: つまり疾患行動を完璧に一致させる必要があるんです。
- 3:44SPEAKER_01: 14桁の行動合わせ、
- 3:46SPEAKER_01: それって
- 3:46SPEAKER_01: ただ胃がんで手って入力するだけじゃダメなんですか?
- 3:49SPEAKER_00: 全然ダメですね。
- 3:51SPEAKER_00: 例えば、
- 3:52SPEAKER_00: 胃がんで手術をしていて、
- 3:54SPEAKER_00: 抗がん剤は使っておらず、
- 3:56SPEAKER_00: さらに糖尿病の合併症があるといった具合にですね。
- 3:59SPEAKER_01: うわぁ、
- 4:00SPEAKER_01: パズルみたいですね。
- 4:02SPEAKER_00: 細かく指定された条件と完全に一致した時だけ特例として
- 4:06SPEAKER_00: 認められます。少し
- 4:07SPEAKER_00: でも高度がずれると元の低額制のままとなり病院は
- 4:11SPEAKER_00: 赤字をこむります。
- 4:12SPEAKER_01: それは現場のプレッシャーがすごいですね。
- 4:15SPEAKER_01: ただ薬を処方して請求すればいいわけじゃなくて、
- 4:19SPEAKER_01: 医事科とか薬剤部とかが
- 4:20SPEAKER_01: 常に情報を共有して連携しないと。
- 4:23SPEAKER_00: おっしゃる通りです。
- 4:24SPEAKER_00: 次期改定までの暫定措置
- 4:26SPEAKER_00: だからこそ請求漏れを防ぐための強固なチームワークが
- 4:29SPEAKER_00: 問われるんです。
- 4:30SPEAKER_01: この仕組みのおかげで病院は
- 4:32SPEAKER_01: 赤字を恐れずに最新の薬を私たちに
- 4:34SPEAKER_01: 提供できているんですね。
- 4:36SPEAKER_01: 一時的な継ぎはぎとはいえ、
- 4:38SPEAKER_01: よく練られたルールだなと感じます。
- 4:40SPEAKER_00: そうですね。
- 4:41SPEAKER_00: よく考えられた救済措置だと思います。
- 4:44SPEAKER_01: ただ最後にちょっと新たな視点というか、
- 4:46SPEAKER_01: リスナーの皆さんにも考えてみてほしいんですが。
- 4:48SPEAKER_00: 今ってがん治療とかで患者一人一人に合わせた超高額な
- 4:53SPEAKER_00: 個別改良がどんどん進んでいますよね。
- 4:55SPEAKER_01: 急速に進歩していますね。
- 4:57SPEAKER_00: もし今後、
- 4:58SPEAKER_00: さらにそういう個別化された超高額な新薬が増え続けて、
- 5:02SPEAKER_00: 誰もが
- 5:03SPEAKER_00: 自分専用の超高級和牛を必要とする時代になったら
- 5:07SPEAKER_00: どうなるんでしょう?
- 5:08SPEAKER_01: 確かにそうなると根本的な問題に直面しますね。
- 5:12SPEAKER_00: ですよね。
- 5:13SPEAKER_00: そもそも過去の平均値でやりくりするDPCという
- 5:16SPEAKER_00: 低学生システム自体が限界を迎えて、
- 5:19SPEAKER_00: 根本的な設計変更を迫られる時期が
- 5:22SPEAKER_00: 来るんじゃないでしょうか。
- 5:23SPEAKER_01: それは十分あり得るシナリオですね。
- 5:25SPEAKER_00: リスナーのあなたはどう思います
- 5:27SPEAKER_00: か画期的な新薬登場というニュースの裏で医療制度の
- 5:31SPEAKER_00: 根本的なタイムリミットが
- 5:33SPEAKER_00: カウントダウンされているそんな風に考えると
- 5:36SPEAKER_00: 少し見え方が変わってくるかもしれません
- 5:38SPEAKER_00: ね本日の深掘りセッションはここまでです