
【青空朗読】木曾道中記 第十六囘~第二十囘 著者:饗庭 篁村 読み手:ヨシオカ ミエコ 時間:30分59秒
木曾道中記 第十六囘~第二十囘
著者:饗庭 篁村 読み手:ヨシオカ ミエコ 時間:30分59秒
第十六囘
とかうして車に乘れば醉と勞にウト/\と睡りかけしがガタリと車は止りて旦那此が小野の瀧でござりますと云ふ心得たりと下り立しが泥濘に下駄は立ずバタリと轉べば後より下りし梅花道人またバタリ泥に手を突きコリヤ歩かれぬと叫くを車夫二人手を取り跡押せし車夫の女房二の提灯を左右の手に持ち瀧のほとりに指上げたり瀧は高きにあらねど昨日今日の雨に水勢を増しさながら大河を倒まに落すが如し衣袂皆な濕ひてそゞろ寒きを覺ゆれば見分確かに相濟んだと車夫の手を拂ひて車に乘ればまたガタ/\とすさまじき崖道を押し上り押し下し・・・
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