Latest / TanaRadio / 309 講義 | 人間とAIの関係性を考える
Transcript
- 0:00次にもうちょっと抽象的な話で、人間と生成AIとの関係性について、これをどう考えればいいかということをお話ししたいと思います。
- 0:12まず、私が良くないと考える関係からいきます。
- 0:18これは主従関係というふうに言いましたけどね。
- 0:23あたかも人間が主人で、AIが人間の命令を聞く奴隷のような存在、家来というんですかね、そんな感じに考えてしまう人がいるかもしれません。
- 0:42AIというのは何かを指示してやってもらう、そういうものだと、こういうふうに考えてしまうことがあると思うんです。
- 0:55まさにそういうふうに使うことも可能です。
- 0:59例えば皆さんの学生としての立場から言いますと、授業でこういう課題が出たんだけれども、小レポートの課題が出ましたと。
- 1:11ちょっと考えるのめんどくさいんで、考えて文章を書いてください。
- 1:17だいたい字数は300字か400字ぐらいでいいです。
- 1:21なんていうふうにして言うと、書いてくれますよ、それらしいものをですね。
- 1:28自分で読んでも、まあ悪くないなと。
- 1:31じゃあこれをコピー&ペーストで投稿すればいいかと言って投稿して、で、もう課題済んだというふうにする。
- 1:39これ今、いくらでもできます。
- 1:42私の授業でもできます。
- 1:45皆さんの中でも、もしかしたらやった人がいるかもしれません。
- 1:49でも、こういうふうにAIを使うと何が起こるかというと、まず人間の能力がどんどん低下していきます。
- 1:59自分の頭を使わなくなりますから。
- 2:02使わなければ衰えるというのは何でもそうなので。
- 2:06人間の能力がどんどん下がっていく。
- 2:10それに対してAIはですね、どんどんどんどん進化します。
- 2:16AIは学習能力がありますからね。
- 2:18どんどんどんどん優れたものになっていっています。
- 2:21よくシンギュラリティなんて言いますよね。
- 2:26人間の能力を超える時が来るんじゃないかと言われています。
- 2:31それはもう間もなくなんじゃないかというふうに言われることもありますが。
- 2:38能力を超えるかどうかは別にして、人間がやっていることを今言ったように、そこそこやることはできるんですよ、もう既に。
- 2:46つまり人間の代行、人間がやることの代行を今AIはすることができます。
- 2:53だけど、そうやって人間がAIにいろんなことを頼んでいくとどうなるかというと、
- 2:58人間の能力は低下してAIがより良くなっていくんだから、
- 3:03主従関係が言ってみれば逆転するわけですよね。
- 3:07AIの方が、偉いっていうのかどうかよくわかりませんが、
- 3:12よくわかっていて、人間が無能な存在になっていく。
- 3:16AIに頼らなければ何もできないような人間ばかりになっていくという、
- 3:21そういう状態になってしまうわけですね。
- 3:26これはやっぱり望ましくないですよね、どう考えても。
- 3:30そんなふうになるんだったらば、AIなんか使わない方がいいと私は思います。
- 3:37こういうことを心配してAIを使うことを禁止する人は結構多いですね。
- 3:43大学の先生なんかにもいると思うんです。
- 3:45学生にAIなんか使わせたらばどんどんダメになるから、
- 3:49使っちゃダメだっていうふうに言う先生多いと思うんですけど、
- 3:52それはAIと人間の関係をちょっとこういうふうに考えてるからだと私は思うんです。
- 3:59だけど、AIと人間の関係はもっと別のあり方があるだろうと私は思うんですね。
- 4:06私がいいと思う関係は、主従関係ではなくてパートナー関係、パートナーシップです。
- 4:13人間とAIはパートナーという関係にあるべきではないかということなんですね。
- 4:21この図で分かりやすいかどうか分からないんですけども、ちょっと書いてみました、試しに。
- 4:29まず真ん中に自分がいます。
- 4:32外側がAIですね。
- 4:34私が持っている知識や経験っていうのは大したことありません。
- 4:40それに対してAIっていうのは人類のあらゆる知識や経験を学習して、
- 4:45私よりははるかにいろんなことを知っている、そういう存在です。
- 4:50だから何かをお願いすればやってくれます。
- 4:53けれども、そういうふうにお願いするんじゃなくて、
- 4:57私は対話が大事だと思ってるんですね。
- 5:00対話、チャットと言ってもいいです。
- 5:04インターフェース上はチャットですよね。チャットの形で対話をするんですから。
- 5:09そうしますと、先ほど紹介したように、
- 5:12私が自分一人じゃ絶対に作れないプログラムを、
- 5:16AIと一緒だったら作ることができるんです。
- 5:21じゃあこのAIを使ってプログラムが作れる私っていうのは何なんでしょうか、この私は。
- 5:30この私は、この白いところだと思うんですね。
- 5:35つまり、もともとあったこの水色の真ん中の卵の黄身みたいなところに、
- 5:39この白身みたいなものがくっつくわけですけども、
- 5:42これは自分+AIの部分です。
- 5:47私とAIの、言ってみれば合体したようなものです。
- 5:51下に一回り大きくなった自分と書いておきましたけど。
- 5:58AIを使うと人間は自分の能力を拡張することができて、
- 6:03一回りも二回りも、あるいは場合によっては十回りぐらい大きくなることができるわけですね。
- 6:10やれることが増えるんですね。
- 6:13これは人間の持っている様々なものを自分に取り入れて、
- 6:20自分の能力として発揮することができるようになっていくわけです。
- 6:26これは別に自分の能力が低下するわけじゃないですよね。
- 6:33先ほどお願いしちゃったら低下するんですよ。
- 6:37でも一緒にやるんだったら低下しないんですよ。
- 6:41むしろ自分の能力はものすごく大きくなるんです。
- 6:48ですので、私はこのAIとの付き合い方っていうのは、
- 6:53こういうパートナーシップ、つまりAIと対話をするような、
- 6:57あたかもAIが人間であるかのように考えて対話をし、
- 7:01AIに自分が望むことをやってもらえるような、
- 7:04そういう関係になるというのがいいんじゃないかなと思うんですけども、どうでしょうかね。