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「AI活用により『冤罪』は減らせるか⁈」※サムネ画像は内容とほぼ無関係です

AIは「冤罪」を減らすのか、それとも精巧にするのか?——調書作成の自動化に潜む「もっともらしさ」の罠1. はじめに

司法警察官にとって、供述調書の作成は最も地味で、かつ神経を削る重労働だ。もし、容疑者が口にしたわずか10個ほどの断片的な単語から、AIが瞬時に「筋の通った物語」を編み上げ、一丁上がりの調書を完成させるとしたら——。そんな魔法のような効率化の可能性が、いま現実味を帯びている。

現在、世界的には録音データからAIが文字起こしを行い、それを要約してドラフト(下書き)を作成する「録音→AI文字起こし→AI要約」というパイプラインの導入が議論されている。しかし、デジタル・ジャーナリストとして私は、技術の進歩を手放しに喜ぶ前に一つの警鐘を鳴らしたい。私たちは「手続きが簡単になること」と「内容が正しくなること」を混同してはいないだろうか。AI活用が冤罪リスクを霧散させる福音となるのか、あるいは、より洗練された冤罪を生み出す装置となるのか。その分岐点は、AIの技術的特性と、司法組織の根深い体質にある。

かつての調書作成は、警察官がカーボン紙を挟み、渾身の力でペンを走らせるアナログな清書作業だった。一度書き上げたページを、供述者の「ニュアンスが少し違う」という一言で書き直すのは、物理的にも心理的にも極めて苦痛を伴う作業だったのである。…

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