
『ゴルゴ13』が半世紀前から警告していた「正義」の正体
『ゴルゴ13』が半世紀前から警告していた「正義」の正体――分断の時代に刺さる4つの洞察1. 導入(Introduction)
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の長期化や、米国・イスラエルとイランの対立をはじめとする中東の混迷など、世界各地で悲惨な紛争が絶えません。ひとたびSNSを開けば、多様な価値観や主張が熾烈にぶつかり合い、誰もが自らの「正義」を盾にして他者への攻撃を深めています。私たちは今、かつてないほど根深い「分断の時代」を生きていると言えます。
こうした現代世界の窮状を、半世紀以上も前から予見し、鋭い問いを突きつけ続けてきた作品が存在します。1968年の連載開始以来、累計発行部数3億部を超え、単行本201巻(2021年時点)で「世界で最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」としてギネス世界記録に認定された不朽の名作『ゴルゴ13』です。
理髪店や喫茶店の本棚にある定番の大衆娯楽——そんなイメージで片付けるわけにはいきません。没後5年を迎えた希代の劇画家、さいとう・たかを氏がその生涯を賭して描き続けたこの作品は、痛快なスナイパーアクションの皮をかぶりながら、世界の構造的破綻と「人間が振りかざす偽善」を鮮やかに照射する拡大鏡だったのです。
なぜ今、私たちは再び『ゴルゴ13』を開くべきなのか。半世紀前から現代の分断を予見していた、思慮深き4つの洞察を解き明かしていきます。…
The skinny
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