
VCにとって「いい事業」と「いい投資」は違う
VC業界には、奇妙なパラドックスが潜んでいます。ポートフォリオ企業には「明確な意思決定者を置け」と指導しながら、自分たちは全員一致の合議制で動いている。「スケールせよ」と説きながら、自らのファンドは上場させない。「価格規律を守れ」と言いながら、バリュエーションが吊り上がる入札競争に参加し続けている——。
今回は、シリコンバレーのシード投資家でVillage Globalの共同創業者、ベン・カズノーシャ(Ben Casnocha)が7年間のファンド運用を経て書き下ろした長編ブログを題材に、VCファームの「裏側」を読み解きます。エントリー価格の規律、ガバナンスの構造的欠陥、そして「ファンド1号の大成功は長期的には必ずしも吉ではない」という逆説的な成功の罠について、朝倉の実体験も交えながら議論しています。
▼ 今回のトピック
「いい事業」と「いい投資」はなぜ別物なのか
発見か逆張りか——競争入札を避ける2つのアプローチ
Village Globalの戦略:ポストマネー評価1,000万ドル前後で投資する意味
大当たりへの信仰が「生存者バイアス」にすぎない理由
VCファームのガバナンス不全:合議制が招く責任の空洞化
影の権力構造——フラットな組織図の裏に生まれる非公式ヒエラルキー
投資に集中したいならファームを作るな——LP対応とバックオフィスの見えないコスト…
The skinny
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